石田 耕平

(a)研究テーマ

「概念マップ作成方法による記憶への効果の比較」

(b)研究概要

知識の外化と整理が可能な概念マップは、学習効果が高いと言われている。概念マップ作成の過程は、ノードとリンクを対象から抽出する分節化と、それらを組み立てる構造化の2つに大別できる。Kit-Build方式では、分節化を教授者が予め行い、ノードとリンクをKitとして学習者に提供する。そして学習者はKitを認識し、Kitを組み立て(buildし)てマップを作成する。このようにKit-Build方式では、分節化の作業を、予め用意された部品を認識する作業に置き換えており、従来の概念マップと同様の学習効果を得られるかは不明である。そこで本研究では、従来通りに学習者が分節化を行ってマップを作成する統制群と、Kitを組み立ててマップを作成するKit-Build群を設定して記憶実験を行った。その結果、Kit-Build方式は、従来の概念マップ作成と同等の記憶効果が得られることが明らかになった。

(c)研究業績

石田耕平,舟生日出男,平嶋宗,"Kit-Build概念マップ作成が学習者の記憶に与える影響について",第36回JSiSE全国大会,F6-1,pp.480-481,(2011.08.31-09.02)

石田耕平,福田裕之,山﨑和也,舟生日出男,平嶋宗,"概念マップ作成による記憶への記憶の効果の比較",第61回先進的学習科学と工学研究会,pp.37-42,(2011.03)

Kit-Build方式の詳細はこちらを参照してください.