楯 祐貴
<研究テーマ>
力学における情報不備問題の演習支援システム
<研究概要>
学習において,問題を解くことによる演習(問題解決演習)が行われている.
しかし,力学においての問題解決演習は,物理状況と問題との関わり合いの
理解が浅くなってしまう。そこで,物理状況を理解しなければ解く事ができない
情報不備問題を取り扱う演習支援システムを開発する.
<研究詳細>
==背景==
力学において,問題を解くことによる演習(問題解決演習)が以下の点で有効であるといわれている。
★単一解法の定着
力学における単一解法とは,図のように、与えられた情報(既知情報)を公式に当てはめること.
==問題点==
問題解決にはこの方法が最も適切だが,物理状況と問題との係わりが浅はかになってしまうため,
応用が効かなかったり,基礎知識の向上にはつながりにくいという欠点がある.
==手法==
情報不備問題を用いて,物理状況と問題の係わりを深く理解できるように
演習支援システムを開発する.
※ 情報不備問題とは、問題で与えられる情報(既知情報)が不足していたり、余計な情報が含まれていたりして
問題を正しく変更して解くために作られた、情報の誤りを含む問題のことを言う。
<取り扱う情報不備問題の分類> ((算数での例))
○情報不足問題 6個あった梨を3つ,柿を1つ食べ,梨の残りは?
○情報過剰問題 6個あった梨をいくつか食べ,残りは?
○制約違反問題
●既知属性制約違反問題 -5個の梨があります
●未知属性条約違反問題 2個あった梨を3つ食べました。(残り-1個)
<研究実績>
まだありません.
<調査文献リスト>
[1]中野明,平嶋宗,竹内章,“「問題を作ることによる学習」の知的支援環境”
, 電子情報通信学会論文誌,D-I Vol.J83-D-I,No.6,pp.539-549,(2000)
[2]横山琢郎,平嶋宗,岡本真彦,竹内章,“単文統合としての作問を対象とした学習支援システムの設計・開発”
,教育システム情報学会誌,Vol.20,No.3,pp.3-10,(2006)
[3]中道孝之,平嶋宗“力学の情報不備問題を対象とした演習支援システム”
, 教育システム情報学会誌, Vol.23, No.4, pp.42-45 (2008)