礒崎瑛梨

(A)研究テーマ名

物理力学における問題変更演習の支援とそのフィードバックの提案

(B)研究概要

物理力学における外的関係理解を促進するため、

問題変更・解法記述を繰り返し行う演習方法として開発されたシステム(ProNavi)の改良を目標に、

フィードバックの有用性・分類、及び解法構造の可視化を取り扱う。

(C)研究詳細

問題変更演習は学習効果として、有用であるといわれている。しかしながら、問題変更の結果は様々にありえるなどして個別に評価出来ないため、

授業では余り取り入れられていない。

そこで、物理力学における問題変更演習実施に開発されたシステムとして「ProNavi」がある。

このProNaviの問題点として、学習者が問題間の差分を十分に吟味できないことが挙げられる。

以上を踏まえ、本研究では学習者に問題間の差分・関係性をより吟味出来るようなシステム開発を行う。

フィードバックには、大きく分けて二つに分類される。不正解時に返すものと正解時に返すものである。本研究の目的である差分の吟味については、

正解時におけるフィードバックにあたる。更に、正解時におけるフィードバックでも、問題比較によるフィードバックが重要になる。

以上を満たすフィードバックの方法として、本研究では解法構造の可視化を取り扱う。問題変更前後の解法構造を比較し、問題構造と解法構造

の関連性を学習者に理解できるようなシステム開発を取り扱う。

(D)研究実績(学会発表,学内発表,研究室内発表)

(E)調査文献リスト

・ 脇浩美,浦智之,平嶋宗,堀口知也,"問題ベースの作問学習支援システムとその利用実験",JSiSE2008第33回全国大会講演論文集,pp.102-103(2008,9)

・ 山元翔,脇浩美,平嶋宗, "外的関係理解の促進を指向した問題ベースの作問学習支援",JSiSE2009学生研究発表会,pp.142-145 (2009,03)

・ 平嶋宗,東正造,柏原昭博,豊田順一,”補助問題の定式化”, 人工知能学会誌,Vol.10,No.3,(1995)